アメリカのインド太平洋軍のトップ、アキリーノ司令官は23日、都内でNHKなど日米の一部のメディアの取材に応じました。

この中で、アキリーノ司令官は、台湾海峡や南シナ海でフィリピンが実効支配するセカンド・トーマス礁などインド太平洋の各地で中国が「より攻撃的な行動を取っている」と指摘しました。

そして、こうした中国の動きについて「予想していたよりも事態は早く進行している」と述べ、覇権主義的な行動を強める中国に警戒感を示しました。

さらに、アキリーノ司令官は、中国とロシアが軍事的な連携を強化したり、北朝鮮がウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアへの支援として弾道ミサイルを供与したりしているなどとして「この地域はより危険になっている」と懸念を示しました。

一方で、日本やオーストラリア、それにフィリピンなどとの安全保障面での連携については「同志国などと協力して相互運用ができるようになった」と述べ、地域の抑止力が強化されたという認識を示しました。

また、アキリーノ司令官は今月の日米首脳会談で日米それぞれの部隊の指揮・統制の機能を向上させることで合意したことについて問われたのに対し、「日米両国が軍事的に次のステップに進むことは間違いなく正しい道だ」と述べました。

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