オランダのアムステルダムで4日、ホロコーストの犠牲者として知られるユダヤ人少女アンネ・フランクの像に、「フリー・ガザ(ガザを解放せよ)」というメッセージが書かれていたことが分かった。AFP通信などが報じた。

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 報道によると、市内のメルウェーデ広場にある像の台座に、赤色のスプレーでメッセージが書かれた。アンネの両手にも赤い塗料がついていた。地元警察は、3日夜から翌朝にかけて書かれた可能性があるとみて捜査している。

 「フリー・ガザ」は、パレスチナの解放や人権を守ることなどを訴えるスローガン。ガザの戦闘を巡っても、パレスチナ人に連帯するデモなどで用いられている。

 この像は、7月9日にも「ガザ」と落書きされたばかりで、防犯カメラの設置が呼びかけられていた。X(旧ツイッター)でも、落書きされた像の画像が複数投稿されている。

 第2次世界大戦中、アンネは家族とともにメルウェーデ広場近くの隠れ家に身を潜めていたが、1944年に強制収容所に送られた。45年に15歳で亡くなったが、「アンネの日記」が世界中で読み継がれている。像が落書きされたとみられる8月4日は、80年前にアンネが見つかって逮捕された日という。(鈴木峻)

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