イランでは、ことし5月にライシ大統領がヘリコプターの墜落事故で亡くなったことを受けて大統領選挙が行われ、今月5日の決選投票で、欧米との対話を重視する改革派のペゼシュキアン氏が当選しました。

ペゼシュキアン氏は28日、首都テヘランで最高指導者ハメネイ師から任命され、新しい大統領に就任しました。

ペゼシュキアン新大統領は「イランの未来は建設的な世界との交流を通して描かれる」と述べ、融和的な外交政策への転換に向けて、意欲を示しました。

一方で「私と新政権の義務は、最高指導者が決めた方針に従うことだ」とも述べ、急な方針転換を警戒する保守層の声にも配慮をにじませました。

イランはこれまで保守強硬派の政権のもと、核開発問題に加え、ウクライナやパレスチナ・ガザ地区の情勢などをめぐって欧米との対立を深め、ロシアや中国に接近するとともに、イスラム組織ハマスをはじめ、イスラエルと敵対する勢力への支援に力を入れてきました。

最高指導者ハメネイ師はこうした前政権の方針を継承するよう求めていて、ペゼシュキアン新大統領が欧米との関係改善をどう模索していくかが焦点となっています。

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