アメリカ国務省によりますと、ブリンケン長官は会談の中で、南シナ海で中国がフィリピン側にとっている威圧的な行動について「地域を不安定化する行動だ」と懸念を表明しました。
その上で、アメリカは国際法に沿った平和的な解決を支持すると伝えたとしています。
一方、中国外務省によりますと王外相は、中国とフィリピンが緊張を緩和するための暫定的な取り決めに合意したことを説明した上で、「アメリカがあおったりかき乱したりして海上の安定を損なってはならない」と述べ、けん制しました。
また、ブリンケン長官が台湾海峡の平和と安定を維持する重要性を強調したのに対し、王外相は「『台湾独立』勢力が挑発するたびに必ず反撃する」と述べました。
このほかウクライナ情勢をめぐっては、ブリンケン長官は中国がロシアの防衛産業を支援しているとして深刻な懸念を示し、「中国が対処しなければ、措置をとり続ける」と警告したのに対し、王外相は「一方的な制裁を停止すべきだ」と述べ、アメリカ側の制裁措置に反発したということです。
両国の対立が続くなか、両外相は互いにけん制しながらも関係の安定化をはかるため対話を継続する重要性では一致しました。
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