【NQNニューヨーク=稲場三奈】18日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一進一退で始まり、午前9時35分現在は前日比51ドル00セント安の4万1147ドル08セントで推移している。前日に初めて4万1000ドル台に乗せた後で、主力株の一部には短期的な利益確定の売りが出ている。一方、米連邦準備理事会(FRB)が9月にも利下げするとの見方は引き続き相場の支えとなっている。
朝発表の7月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は13.9と、前月の1.3から改善した。ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(2.9)も大きく上回った。一方、週間の米新規失業保険申請件数は24万3000件と、市場予想(22万9000件)を上回った。労働需給が緩和するなかでも、景気が底堅さを保っているとの見方につながった。市場ではFRBが9月に利下げを始めるとの観測は引き続き買い安心感につながっている。
欧州中央銀行(ECB)は18日の理事会で政策金利を据え置いた。市場の想定内だったとの受け止めから、欧州市場で主要な株式相場が上昇しているのも米株買いに波及している面もある。ダウ平均は、主力銘柄への売りが一巡した後は下げ幅を縮小。上昇に転じる場面がある。
個別では、インテルやナイキ、キャタピラーが高い。トラベラーズとシェブロンも上昇している。半面、JPモルガン・チェース、ベライゾン・コミュニケーションズなどは売られている。前日まで大きく上げていたユナイテッドヘルス・グループも安い。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は反発して始まった。前日に大幅に下落した後で、主力ハイテク株の一部には自律反発を見込んだ買いが入りやすい。
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