米国在住の中国人「政商」、郭文貴被告に対し、ニューヨーク州の連邦地裁の陪審員は16日、詐欺罪などで有罪の評決を言い渡した。郭被告は中国共産党への批判で注目を集め、トランプ前大統領の元側近のスティーブ・バノン氏とも一緒に行動していた。

 検察側は、郭被告が2018年ごろからインターネット上で事業や投資名目で多額の資金を集め、実際には豪邸やヨットの購入にあてた、などとして起訴した。有罪評決を受けた声明では「郭被告がぜいたくな生活をするため、何千人ものフォロワーが犠牲となった」と述べた。

 郭被告は以前、中国の政界と関係が深いとされていた。しかし、汚職疑惑などを受けて14年に海外に逃亡し、その後は中国共産党幹部の「腐敗疑惑」などを告発してきた。バノン氏とも親交が深く、20年には「新中国連邦」の設立を共に表明するなどした。(中井大助)

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