ネパール議会は12日、ダハル首相に対する信任決議案を採決し、不信任が多数になった。ダハル氏は就任から約1年半で失職し、政権が交代する見通し。

 地元メディア「カトマンズポスト」によると、下院の275議席のうち、258人が採決に出席。信任したのは63人のみで、194人が不信任に回るなど、連立政権を組んでいた政党からも多数の離反者が出た。

 共産党毛沢東主義派(毛派)を率いてきたダハル氏は2022年11月に行われた下院選挙を経て、首相に就任。だが、役職などを巡って連立政権内で対立が表面化。連立を組む政党を変えながら政権を維持してきたが、今回で5回目の信任決議案の採決となっていた。

 今後は、与野党の有力政党が連合を組んで新たな政権を発足させるとみられている。ただ、ネパール政界では与党連合の分裂が繰り返されており、新たな政権の運営が安定するかは不透明だ。(ニューデリー=石原孝)

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