JPモルガンの利益は特殊要因も押し上げ(ニューヨーク市)=ロイター

【ニューヨーク=斉藤雄太】米銀最大手JPモルガン・チェースが12日発表した2024年4〜6月期決算は純利益が前年同期比25%増の181億ドル(約2.8兆円)だった。四半期ベースで過去最高益を記録した。投資銀行ビジネスの手数料収入が大幅に伸びた。クレジットカード大手ビザの株式交換に伴う一時的な利益も発生した。

事業会社の売上高に相当する純営業収益は22%増の502億ドルだった。純金利収入は4%増の227億ドル。預金などの調達金利と融資で稼ぐ金利の差である利ざやは前年同期並みだったが、融資の伸びが増収につながった。

非金利収入は41%増の274億ドルだった。企業のM&A(合併・買収)助言や株式・社債の引受業務が好調で、投資銀行の手数料収入が5割増になった。ビザの株式交換にからむ79億ドルの利益が発生したことも、純利益全体を押し上げた。

不良債権処理にかかる与信費用は5%増の30億ドルだった。貸倒損失が22億ドル生じたほか、融資の焦げ付きに備える貸倒引当金も8億ドル計上した。

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