国会での信任投票を前に演説するネパールのダハル首相(12日、カトマンズ)=ロイター

【ニューデリー=共同】ネパールのダハル首相は12日、下院(定数275)で行われた信任投票で過半数を獲得できず、政権交代が確定的となった。ダハル氏率いる第3党のネパール共産党毛沢東主義派(毛派)と連立を組む第2党の統一共産党(UML)が離反したため。

UMLは、第1党で野党のネパール会議派(NCP)と新たに連立を組む。次回下院選が行われる2027年までの間、首相を両党から交互に選ぶことで合意しており、UMLのオリ元首相が近く、首相に返り咲くとみられている。

信任投票の賛成は63票にとどまった。反対が194票、棄権が1票だった。

ネパールは隣国のインドと中国とのはざまでバランスを取った外交を展開しており、政権が交代しても外交政策に大きな変化はない見通し。UMLは毛派と同じく中国寄りで、NCPは親インドで知られる。

22年11月に実施された下院選で、当時与党だったNCPは過半数に届かなかった。毛派は17年の選挙よりも議席数を減らしたが、ダハル氏はUMLなどとの連立形成に成功し、首相となった。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。