イランの複数のメディアは、19日、中部のイスファハン州にある空軍基地の近くで爆発があり、複数の小型無人機が撃墜されたと伝えました。

これについてイスラエルは何も発表していませんが、アメリカの複数のメディアはアメリカやイスラエルの当局者の話としてイスラエルによる攻撃だと伝えています。

このうちABCテレビはアメリカ政府高官の話として、イスラエルがイランの大規模攻撃に対する対抗措置として複数のミサイルで攻撃したと報じたほか、ワシントン・ポストはイスラエル当局者の話として「イスラエルにはイラン国内を攻撃する能力があることを伝える意図があった」としています。

また、イタリアで開かれていたG7=主要7か国の外相会合のあと、議長国イタリアのタヤーニ外相は「アメリカは直前に知らされていた」と述べ、イスラエルがアメリカ側に直前に通告していたことを明らかにしました。

一方、イランのアブドラヒアン外相は「撃墜された無人機はいかなる被害ももたらさなかった」とした上で、「もしイスラエルがイランの国益に対してまた行動を起こすなら、イランは直ちに断固とした対応をとる」とイスラエルをけん制し、予断を許さない状況が続いています。

米ホワイトハウス報道官「現時点でコメントはない」

アメリカ・ホワイトハウスのジャンピエール報道官は19日、記者会見で、アメリカの複数のメディアがイラン中部であった爆発はイスラエルによる攻撃だと伝えていることについて「中東からの報道に多くの関心が集まっていることはわかっているが、現時点でコメントはない」と述べるにとどめました。

その上で「一般的なことを言えばわれわれは当初から紛争がエスカレートするのを望んでいないと明確にしてきた」と述べました。

ジャンピエール報道官は会見中、イスラエルの対抗措置に関連する質問を記者団から繰り返し受けましたが、一貫して具体的な発言を避け、中東地域での緊張の高まりにつながらないよう慎重な対応に徹したとみられます。

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