イスラエル軍は28日、隣国レバノン南部にあるイスラム教シーア派組織ヒズボラの複数の攻撃拠点を空爆したと発表しました。ヒズボラは、パレスチナ自治区ガザを拠点とするイスラム組織ハマスを支援するとしており、イスラエル軍との衝突が続いています。
ただ、イスラエルのガラント国防相は28日、「戦争は望んでいない」と述べました。地元メディアが伝えました。ヒズボラとの衝突をめぐり、外交的な解決が望ましい、と述べたといいます。
一方、住民の多くが飢えに苦しむガザに、海から支援物資を届けるため米軍が設けた桟橋が28日、天候不良により撤去されました。AP通信などが伝えました。これまでも天候不良で桟橋が破損し、支援が中断するなどしていて、国際機関などから有効性を疑問視する声があがっています。
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■■■2024年6月29日(日本時間)の動き■■■
2千ポンド爆弾 米国がイスラエルに1万4千発
パレスチナ自治区ガザでの戦闘をめぐり、ロイター通信は29日、昨年10月の戦闘開始以降、米国がイスラエルに少なくとも1万4千発の2千ポンド爆弾などを提供していたと報じた。イスラエルのネタニヤフ首相は、米バイデン政権からの軍事支援が「激減した」と主張しているが、実際には大幅に低下していないとみられるという。
報道によると、2人の米政府高官がイスラエルへの軍事支援について語った。分厚いコンクリートや金属を切り裂く破壊力のある2千ポンド爆弾のほかに、500ポンド爆弾を6500発、精密誘導ミサイル3千発などの兵器を提供したという。
ネタニヤフ氏は、米側がイスラエルへの武器や弾薬の供給を遅らせているとの声明を発表している。これに対し、ブリンケン米国務長官は1回分の武器輸送が保留になっている以外、支援は「通常通り」だと反論していた。
イスラエルがヒズボラ拠点を空爆
イスラエル軍は28日、隣国レバノン南部にあるイスラム教シーア派組織ヒズボラの複数の攻撃拠点を空爆したと発表した。ヒズボラは、パレスチナ自治区ガザを拠点とするイスラム組織ハマスを支援するとしており、イスラエル軍との衝突が続いている。
イスラエル軍によると、28日にはレバノン側からも3機の無人機による攻撃や対戦車砲の攻撃などがあったという。
攻撃の応酬が続くなか、イスラエルのガラント国防相は28日、「戦争は望んでいない」と述べた。地元メディア「タイムズ・オブ・イスラエル」が伝えた。報道によると、ガラント氏はヒズボラとの衝突をめぐり、外交的な解決が望ましい、と述べたという。
米軍、海上桟橋を撤去
パレスチナ自治区ガザに海上から支援物資を届けるため米軍が設置した桟橋が28日、天候不良により撤去された。AP通信などが伝えた。桟橋が使えないため、ガザ境界から近いイスラエル側の港に物資を搬入しているという。
APは米軍関係者の話として、数日で悪天候が収まれば、再び桟橋が設置される可能性があるが、再設置されるかの最終決定はなされていない、と報じた。
米軍の桟橋をめぐっては、これまでも天候不良で破損して支援が中断するなどしており、国際機関や支援団体などから有効性を疑問視する声があがっている。
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