アメリカ大統領選挙に向けてバイデン大統領とトランプ前大統領は27日、南部ジョージア州アトランタで4年ぶりの直接対決となるテレビ討論会に参加し、インフレやウクライナ情勢、移民政策などについて論戦を繰り広げました。

討論会で序盤から声がかすれるなど、力強さや精彩を欠いたとメディアに伝えられたバイデン大統領は一夜明けた28日、激戦州の1つ、南部ノースカロライナ州で開かれた選挙集会で演説しました。

このなかでバイデン大統領は「私は若くないことはわかっている。討論も以前ほど上手にはできない。でも真実を述べることは知っている」と討論会を振り返ったうえで、「打ちのめされても立ち上がるのだ」と述べて選挙での勝利に向けて盛り返しを誓いました。

一方、トランプ氏は南部バージニア州の集会で「われわれの国を破壊しようとしている男に対し 討論会で大きな勝利をおさめた」と主張しました。

そのうえで「バイデン氏の問題は年齢ではなく、ひどく無能であることだ。有権者が考えるべきは、バイデン氏があと4年間、大統領を務めた場合、アメリカが生き残ることができるかだ」と述べ、攻勢を強めています。

バイデン陣営「撤退に関する議論 一切ない」

テレビ討論会でバイデン大統領が精彩を欠いたことを受けて民主党内の一部からはバイデン氏が党の候補者でよいのか疑問視する声も出ていると報じられています。

バイデン陣営の広報担当のタイラー氏は28日、記者団から、バイデン大統領の選挙戦からの撤退に関する議論は行われているかと問われたのに対し「そのような話は一切ない」と述べて否定しました。

そしてバイデン大統領は9月10日に予定されている2回目のテレビ討論会に出席するとの見通しを示しました。

またホワイトハウスのジャンピエール報道官は記者団に対し「バイデン大統領は討論会の準備のための1週間をしっかり過ごしたが、かぜをひいてしまった」と述べて討論会当日、かぜをひき、喉の痛みを感じていたと明らかにしました。

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