ロシア外務省は25日、欧州連合(EU)がロシアの3メディアに域内での放送活動の禁止を決定したことへの対抗措置として、EU域内の81メディアに対し、ロシア国内では閲覧できないよう接続を規制すると発表した。ウクライナ侵攻に関し、「不正確な情報」を発信しているとしている。

 規制対象には、独シュピーゲルや仏ルモンドなどの有力メディアが含まれた。加盟国閣僚らでつくるEU理事会は5月17日、ノーボスチ通信やイズベスチヤなど、プーチン政権の影響下にあるとされる4メディアに域内での放送活動の禁止を決めた。3社はロシア国内、1社は国外に本社がある。

 ロシア外務省は「EUでのロシアのジャーナリストに対する政治的な抑圧や、ロシアメディアへの不当な禁止には対抗すると警告してきた」と批判。「ロシアメディアへの制限が解除されれば、決定を見直す」とした。

 ロシア外務省は10日にも、国営タス通信の記者がオーストリア当局により国外追放になったとして、オーストリア放送協会(ORF)の記者に国外退去を命じていた。

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