中国外務省によりますと、習近平国家主席は24日、中国を公式訪問しているポーランドのドゥダ大統領と会談しました。

会談で習主席は「冷戦思想と陣営対立にともに反対し、開放的な経済のグローバル化を推し進めていくべきだ」と強調しました。

発言は、中国製EV=電気自動車に対するEUの関税上乗せの方針を念頭にしたものとみられます。

これに対し、ドゥダ大統領は「EUと中国の関係発展の促進に建設的な役割を果たしたい」と応じたということです。

一方で、ウクライナ情勢をめぐり、習主席は「一部の人々がロシアとの正常な貿易を口実に、中国を中傷することに反対する」と述べ、中国がロシアの軍需産業を支援していると非難する欧米側をけん制しました。

習主席は5月、ことし後半にEUの議長国を務めることになっているハンガリーを訪問し、連携の強化を図ったばかりです。

来年前半にEUの議長国を務める予定のポーランドは、習主席が提唱する巨大経済圏構想「一帯一路」に参加していますが、対中貿易赤字の解消が課題となっています。

習主席は、ポーランドの農産品を中国市場に受け入れるとともに投資の拡大を支持するとしていて、2国間の協力強化を通じて、貿易摩擦を抱えるEUとの関係の安定につなげたい思惑もあるとみられます。

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