5月の米サービス業景況感は前月から改善した=ロイター

【ニューヨーク=佐藤璃子】米サプライマネジメント協会(ISM)が5日発表した5月の米非製造業(サービス業)景況感指数は前月から4.4ポイント上昇し、53.8となった。サービス業の好不況の分かれ目となる50を下回った4月から回復し、23年8月以来、9カ月ぶりの高水準を記録した。50.7を見込んでいた市場予想(ダウ・ジョーンズまとめ)も上回った。

項目別では、事業活動を表す指数が前月比10.3ポイント上がり61.2、雇用環境を映す指数が同1.2ポイント上がり47.1、新規受注指数が同1.9ポイント上がり54.1となった。輸出向け新規受注指数も前月から13.9ポイント上昇し、61.8となった。

PNCファイナンシャル・サービシズ・グループのシニア・エコノミスト、カート・ランキン氏は「この夏も個人消費が堅調に推移し、その結果企業の収益が増加することを示唆している」と分析した。

一方で長引くインフレと高金利が引き続き重荷となっているという声も上がった。「ほとんどの企業が、雇用に対し慎重な判断を続けている。大統領選への懸念やインフレを巡る米経済の不確実性も大きい」との回答があった。

サービス業の景況感が市場予想を上回って改善したことを受けて、市場ではドル買いが進んだ。5日、対ドルの円相場は156円台で推移している。

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