米スーパーの求人広告(ワシントン)

【ワシントン=赤木俊介】米労働省が4日発表した4月の雇用動態調査(JOLTS)によると、非農業部門の求人件数(季節調整済み、速報値)は805万9000件だった。前月から29万6000件減少し、市場予想(840万件)を下回った。米労働市場の過熱感が収まっているとの見方が広がった。

4月は医療・社会福祉の求人件数が20万4000件減った。レジャー・宿泊サービスでは10万9000件、情報サービスでは4万3000件減った。一方で、ビジネス・専門サービスでは求人が12万2000件増えた。

4月の解雇件数(政府部門は除く)は143万2000件だった。前月から7万9000件減った。採用件数(政府部門は除く)は527万2000件と、前月から4万件増えた。

労働省が5月3日発表した4月の雇用統計を基に計算すると、同月は失業者1人に対し、1.24件の求人があった。失業者に対する求人件数は前月(1.29件)から減った。

米インディード・ハイアリングラボのエコノミスト、ニック・バンカー氏は「失業者に対する求人件数は2019年の水準に近づいている」と指摘。解雇件数はなお低く、「痛みを伴わない労働市場の鈍化が続いている」と分析した。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。