【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(6月4日の動き)

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オランダ “供与兵器でロシア領内の攻撃認める”

侵攻を続けるロシア軍がウクライナ東部で攻勢を強めていることを受けて、アメリカやドイツはこれまでの方針を転換し、ウクライナに対してハルキウ州の防衛強化を目的に、自国が供与した兵器でロシア領内を攻撃することを許可すると発表しています。

また、オランダのオロングレン国防相は3日に公開されたアメリカの政治専門サイト「ポリティコ」のインタビューで、オランダがウクライナに供与する予定の24機のF16戦闘機について「ウクライナに引き渡せば、ウクライナのものだ。国際法と自衛のための権利を順守することだけを求める。つまり、自衛のために軍事目標を標的にできる」と述べ、ロシア領内への攻撃を認める考えを示しました。

こうした中、ウクライナのイエルマク大統領府長官は、4日、SNSに、「欧米の兵器をロシア領内への攻撃に使えることは非常に重要な決定だ」と投稿し、各国の動きを歓迎しました。

そのうえで、「戦争の遂行や反攻作戦の計画に影響を与え、国境地帯に部隊を展開するロシア軍の能力も弱めることになる」と述べロシア軍との戦闘において、大きな効果につながることに期待を示しました。

英経済誌 ATACMS供与の意義を強調

イギリスの経済誌「エコノミスト」は、今月2日付けの記事でウクライナ軍にとっては、アメリカが軍事支援を再開したことをきっかけにロシアが一方的に併合した南部クリミアへの攻撃を続け、ロシア側に圧力を強めていくことが有効だと伝えています。

記事の中では、アメリカがことし4月に発表したウクライナへの新たな軍事支援のうち、最大射程がおよそ300キロとされるミサイル、ATACMS(エイタクムス)が供与されたことの意義を強調しています。

そして、ATACMSの供与と、無人機の性能を高めることによって「クリミア半島のすべての場所がウクライナの射程に入る」としています。

また、アメリカ・ヨーロッパ軍のベン・ホッジス元司令官の話としてウクライナ軍は、準備が整えばクリミアとロシア南部を結ぶ橋を攻撃する可能性があるとしています。

ロンドン大学キングスカレッジのローレンス・フリードマン名誉教授は「クリミアは、ロシアにとって弱点で、防衛すべきものがあまりにも多くある」とした上でウクライナにとっては、クリミアを巡る戦況で優位に立つことがプーチン大統領に圧力をかける最善の方法だと指摘しています。

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