アジアや欧米の防衛担当の閣僚らが出席してシンガポールで開かれているアジア安全保障会議では、2日午前、中国の董軍 国防相が演説しました。

董国防相はまず、「世界は今、分岐点にたっている」としたうえで、対立するアメリカとの関係にも触れ、良好な関係を築く方法を見つけることが重要だという考えを示しました。

その上で、5月の頼清徳総統の就任演説のあと、中国軍が周辺で軍事演習を行った、台湾について、「台湾問題は、核心的利益の中の核心だ」とした上で、「現在の問題は、民進党当局がじわじわと台湾独立を推し進めていることだ」と述べて、非難しました。

そして、台湾については「完全に中国の内政問題で、外部勢力が干渉する権利はない。台湾を中国から引き離そうとする者は、必ず自滅する」と述べ、関与を強めるアメリカを念頭にけん制しました。

中国としては、董 国防相が初めて参加したアジア安全保障会議で、みずからの立場を主張した形ですが、会場の参加者からは、台湾の周辺で軍事演習を行った中国の姿勢を批判する指摘も聞かれました。

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