北朝鮮の朝鮮中央通信は31日、短距離弾道ミサイルの一種とされる超大型放射砲(ロケット砲)の部隊が一斉射撃訓練をしたと報じた。韓国軍は30日、北朝鮮が短距離弾道ミサイルとみられる10発以上の飛行体を発射したと発表していた。

 同通信によると、金正恩(キムジョンウン)総書記が現地を視察。金氏の命令で600ミリの超大型放射砲を発射し、365キロ先の目標の島に命中したという。韓国への攻撃を想定したとし、金氏は「敵が我々に手出しすればどのような結果に直面するかを示す契機になる」と強調。「我々の核武力は、戦争抑止と主導権の獲得のため、より徹底的に準備されなければならない」と述べた。

 また、同通信は「敵が軍事力の使用を企てる時は、いつでも自衛権を発動して先制攻撃も辞さない」と報じた。北朝鮮は3、4月にも「KN25」と呼ばれる超大型放射砲を発射しているが、10発以上の発射は「異例」(韓国政府関係者)だという。(ソウル=太田成美)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。