アメリカの政治専門サイト「ポリティコ」などは30日、政府当局者の話として、バイデン大統領がウクライナに対し、アメリカが供与した兵器でロシア領内を攻撃することを一部、許可したと相次いで報じました。

認められるのは、東部ハルキウ州の攻撃に関わるロシア軍への使用で、ウクライナ軍が国境近くに集まる部隊などをロケット砲などで攻撃できるようになるということです。

一方、ウクライナ軍が射程の長いミサイルを使って国境から離れたロシア領内を攻撃することは許可していないとしています。

アメリカはこれまで、ウクライナに供与した兵器について「ウクライナ国外への攻撃を認めたり、奨励したりしていない」として、ウクライナ国内での使用に限定するよう求めてきました。

しかし、ロシア軍が5月に入り、国境を越えてハルキウ州内に侵入し国境周辺の集落を相次いで掌握したとするなど攻勢を強めていることを受けて、ウクライナ軍が対抗できるよう方針を転換したものとみられます。

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