北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)総書記の妹で朝鮮労働党副部長の金与正(キムヨジョン)氏は29日夜、韓国側に大量に飛来した汚物などが入った風船について「わが人民が散布する汚物を『誠意の贈り物』として拾い続けるべきだ」とする談話を発表した。朝鮮中央通信が同日配信した。
韓国の脱北者団体が今月10日、北朝鮮に向けて金総書記を非難するビラやK-POPの動画などを収めたUSBメモリーなどを付けたアドバルーンを飛ばしており、これに対する報復行為とみられる。
韓国軍合同参謀本部は29日、北朝鮮が28日から韓国に向けて汚物やごみなどが入った袋をぶら下げた風船を大量に飛ばしたと発表。「国際法に明白に違反し、韓国国民の安全を深刻に脅かす行為だ」と中止を求めていた。
金与正氏は談話で「(韓国側は)我々に対するビラの配布は『表現の自由』であり、我々の行動は『明白な国際法違反』であると厚かましく主張している」とした上で「気球が飛ぶ方向で表現の自由と国際法違反が決まるのか」と述べた。今後、韓国側が散布するビラなどの「数十倍」の量で対応していくとしている。(河野光汰)
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