15日のニューヨーク外国為替市場ではこの日、発表されたアメリカの先月の小売業の売上高が市場予想を上回ったことで、アメリカ経済は堅調でFRB=連邦準備制度理事会の利下げが遅れるとの見方が広がりました。
このためアメリカの長期金利が上昇し、日米の金利差の拡大が意識されてドルを買って円を売る動きが一段と強まり、円相場は一時、1ドル=154円台半ばまで値下がりしました。
これは、1990年6月以来、およそ34年ぶりの円安ドル高水準です。
これで円相場は去年の年末と比べておよそ13円、値下がりしたことになります。
イランによるイスラエルへの攻撃によって中東情勢が一段と緊迫化し、原油価格の上昇が続けばアメリカのインフレが長引き、さらに利下げが遅れるという観測が出ていることも円安につながっています。
市場関係者は「1ドル=155円の節目までは円安がじりじりと進む展開になるのではないかとの見方が出ている。日本政府・日銀が今後の市場介入の可能性をどこまで示唆するかに関心が集まっている」と話しています。
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