19日、打ち上げられるブルーオリジンの宇宙船「ニューシェパード」(米南部テキサス州)=ロイター

【ヒューストン=花房良祐】米アマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾス氏が率いる宇宙開発会社ブルーオリジンは19日、テキサス州西部の発射場から宇宙船「ニューシェパード」を打ち上げ、約2年ぶりの宇宙旅行を成功させた。帰還時にパラシュート1つが開かないアクシデントも発生したが、搭乗した6人は無事に着陸した。

ニューシェパードは2021年にベゾス氏らを乗せて初の有人飛行を実施したが、22年に不具合が見つかり、エンジンなどを改修していた。有人飛行は7回目で、ロイター通信によると搭乗した民間宇宙飛行士は計37人となった。

宇宙船のパラシュート3つのうち、1つが開かなかった。ブルーオリジンはパラシュート2つでも安全に地球に帰還できるとしているが、次回の飛行に向けた課題となりそうだ。

上空約100キロメートルまで上昇し、ブースターから切り離された宇宙船内は微重力状態になった。全体の飛行時間は約10分で、再利用型のブースターは地上に着陸した。

1960年代に宇宙飛行士候補となった黒人男性のエド・ドワイト氏(90)も搭乗した。ドワイト氏はケネディ政権に黒人初の宇宙飛行士候補に選定されたが、実際に宇宙飛行したことがなかった。

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