ロシア連邦統計局は17日、ことし1月から3月までのGDPの速報値を発表しました。

去年の同じ時期と比べた実質の伸び率はプラス5.4%で、4期連続のプラス成長となり、経済の好調さが示されました。

おととし2月に始まったロシアによるウクライナへの軍事侵攻で、欧米各国は経済制裁を科し、この影響でロシアのおととしのGDPは1.2%のマイナス成長となりましたが、去年は3.6%のプラスに転換しました。

この背景について、ロシア経済に詳しいアメリカ・コーネル大学のモルダー助教は、「プーチン大統領は侵攻以来、50万人もの労働者が軍需産業に加わったと主張している。彼らがより多くの収入を得ることで、国内経済に波及する傾向がある」と述べ、戦時経済特有の巨額の軍事費が一時的に経済を浮揚させていると分析しています。

IMF=国際通貨基金はことしのロシアのGDPの伸び率を3.2%のプラスと予測しています。

今月、5期目の任期をスタートさせたプーチン大統領は、新たな国防相に経済閣僚の経験者を起用し、ウクライナ侵攻が長期化し、経済制裁が強まる中で、軍事と経済の統合を進めるねらいがあるとみられています。

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