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赤十字国際委員会 南部ラファに病院開設
イスラエル軍による空爆激化 子ども含む40人死亡
イスラエル軍は14日にかけてガザ地区の各地で100を超える標的を空爆したほか、南部ラファや北部ジャバリアで戦車などによる地上作戦を続け、ハマスの戦闘員合わせて数十人を殺害したと主張しました。
中東の衛星テレビ局アルジャジーラは、中部ヌセイラトではラファから避難した家族がいた3階建ての住宅が空爆で跡形もなく壊れるなど、子どもを含む少なくとも40人が亡くなったとして、がれきの中から行方不明者を捜索する人たちの様子を伝えています。
ガザ地区の保健当局は、14日までに確認された死者は3万5173人に上ったとしています。
仲介のカタール首相“交渉行き詰まっている”
こうした中、戦闘の休止と人質解放に向けたイスラエルとハマスの交渉を仲介しているカタールのムハンマド首相は14日、交渉について「ほぼ行き詰まっている」と述べました。
そして▼ハマス側は、停戦が実現したあとに人質を解放するとしているのに対し、▼イスラエル側は、人質の解放とともに戦闘の継続を求めているとして「共通点がなければ、成果をあげることはできない」と指摘しました。
さらにムハンマド首相は、多くの人が身を寄せていたラファをイスラエル軍が攻撃したことも交渉の機運を後退させたとして、合意にはほど遠いという見方を示しました。
赤十字国際委員会 南部ラファに病院開設
ガザ地区で医療支援を行っているICRC=赤十字国際委員会は、イスラエル軍が地上作戦を進めている南部ラファに今月9日、60床を備えた病院を開設したと発表しました。
野外のテントに設置されたこの病院は、ICRCの医師や人道支援の専門家などで運営され、1日あたりおよそ200人の診療が可能だということです。
救急科や産婦人科などが置かれているほか、多数の負傷者が発生した際のトリアージなどの対応もできるということです。
WHO=世界保健機関によりますとガザ地区にある病院のうち稼働しているのは3分の1にとどまるということで、ICRCは声明で、「需要の高まりや稼働する施設の減少もあって、ガザ地区の人たちは必要な医療を受けるのに苦労している」と訴えるとともに、患者や医療関係者を攻撃の対象としないよう求めました。
病院は各国の赤十字社と連携して開設され、日本赤十字社からは手術室などが提供されたということです。
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