【ロンドン=大西康平】イスラエル軍は11日、パレスチナ自治区ガザ北部ジャバリヤでイスラム組織ハマスが再結集しているとして、地上作戦を開始したと発表した。ガザ北部のハマスの部隊を解体したと1月に説明していたが、戦闘が再燃した。

ガザ北部を巡っては、イスラエル軍が12日に「西エレズ」と呼ばれる新たな検問所を米国政府と連携して設けたと発表した。人道危機の悪化が懸念されており、食料搬入による改善を訴える。

ガザ最南部ラファ東部でも軍事作戦を継続した。空爆のほか、ハマスの地下トンネルを発見して武器を押収したという。住民の退避勧告の対象地域を広げる通告も出した。作戦が拡大する可能性がある。

イスラエルのネタニヤフ首相は、ラファへの本格侵攻の構えを崩していない。ガザ当局によると、ガザでの累計死者数は2023年10月の戦闘開始から3万5000人を超えた。

エジプト政府は12日、南アフリカがガザでのイスラエルの軍事作戦の停止などを求めて国際司法裁判所(ICJ)に提訴した訴訟へ参加する意向を表明した。ガザでの人道危機の発生を懸念している。

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