プレステージ社は住宅地の開発を手掛ける

大和ハウス工業は13日、米国の土地開発会社、プレステージ・コーポレート・デベロップメント(ノースカロライナ州)を買収すると発表した。買収額は非公表。プレステージ社は米南東部を地盤とし、主に住宅メーカー向けに宅地を造成する。大和ハウスはプレステージ社を通じて宅地造成事業に参入することで、米国での住宅供給を一段と増やす。

大和ハウスはグループ全体で米国の販売戸数を2026年に1万戸と23年比で52%増やす計画だ。現地の住宅関連企業のM&A(合併・買収)も積極的に進める。

大和ハウスの米国における住宅事業会社、スタンレー・マーチン社(バージニア州)を通じて5月下旬にプレステージ社の全株式を取得する予定だ。

プレステージ社の23年12月期の売上高は1億450万ドル(約160億円)。米南東部のノースカロライナ州とサウスカロライナ州にまたがるシャーロット都市圏を地盤とする。

大和ハウスのグループ各社はこれまで、土地を購入して戸建て住宅を建設・販売していたが、プレステージ社の買収で川上にあたる宅地開発にも乗り出す。日本国内では既に自社で宅地造成を手掛けている。

プレステージ社は23年に523の住宅区画を販売した実績を持つ。大和ハウスはプレステージ社から用地を確保することで建売住宅の供給を増やす考えだ。

米国ではインフレ抑制のための金融引き締めを受け、住宅ローン金利が高止まりしている。大和ハウスの芳井敬一社長は13日に東京都内で開いた決算説明会で「24年1~3月期(の米国での住宅販売)は好調に推移した。先行きの金利次第だが、新築市場はまだまだ旺盛」との見方を示した。

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