9日に都内で開いた発表会にはタレントの桜井翔さんらも出席した

森永製菓は9日、パッションフルーツ由来の同社の独自素材「パセノール」の成分が「長寿遺伝子」とされるサーチュイン遺伝子の発現を増加させることを確認したと発表した。ヒトでの発現増加の研究報告は世界で初めてという。今後パセノールを活用した商品開発や外販に注力する。

パセノールはパッションフルーツの種子に多く含まれるポリフェノールの一種であるピセアタンノールを独自技術で抽出したもの。研究では281名を対象にピセアタンノールを摂取した場合と、しなかった場合の遺伝子発現量を比較したところ、摂取したグループで発現量が有意に増加した。

9日に都内で開いた研究成果の発表会で、森永製菓の太田栄二郎社長はパセノールを「当社だけの閉じたものにせず、さまざまな企業と共につくり上げたい」と話した。今後本格的に外販に着手し、供給先を広げる。供給を予定するパートナー企業として出席したコーセーの渋沢宏一常務は「化粧品だけでなく、栄養機能食品での活用も検討したい」と話した。

森永製菓は2006年にパセノールの研究に着手し、12年にピセアタンノールの成分抽出に成功した。13年に成分を含む初の商品を発売し、16年からは食品原料として外販も始めている。

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