福岡空港の国際線ターミナル。2024年3月期の国際線旅客数は過去最高を更新した(福岡市)

福岡空港を運営する福岡国際空港(福岡市)が8日発表した2024年3月期の単独決算は、最終損益が24億円の赤字(前の期は91億円の赤字)だった。19年4月の民営化以降、5期連続の最終赤字となった。滑走路の増設や国際線旅客ターミナルの増改築といった設備投資に伴う減価償却費がかさんだ。

売上高にあたる営業収益は前の期から64%増の512億円で過去最高を記録した。65億円の営業利益を計上し、営業段階では民営化後初めて黒字に転じた。

国際線の旅客数も新型コロナウイルス禍前の18年度(691万人)を上回る706万人となり、過去最高を更新。特にインバウンド(訪日外国人)需要の拡大から免税店の売り上げが前の期の3倍超となる182億円に伸びた。

25年3月期の営業収益は前期比1%増の518億円を予想しており、設備投資に伴う減価償却費の増加などから最終赤字は70億円に拡大する見通しだ。25年度には現在整備中の第2滑走路の運用を開始する予定で、旅客数の増加などを追い風に27年3月期に最終黒字への転換を目指す。

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