ECサイト構築支援を手掛けるBASE(ベイス)のホームページ画面(26日)

電子商取引(EC)サイトの構築支援事業を手掛けるBASE(ベイス)は26日、同業で東証スタンダード上場のEストアーを投資ファンドの日本成長投資アライアンス(JGIA、東京・港)と共同で買収すると発表した。JGIAがまずTOB(株式公開買い付け)を通じてEストアーを子会社化する。BASEはJGIAからEストアーの中小事業者向けECサイト構築事業を33億円で引き受ける。

Eストアーは1999年設立。同社が手掛けるサイト構築プラットフォーム「Eストアーショップサーブ」を使ったECの総額は1000億円規模に達する。BASEは「Eストアーショップサーブ」を取り込むことで、中小の小売業向けの事業基盤を強化する。

JGIAが設立した特別目的会社(SPC)がEストアーにTOBを実施する。期間は25年3月4日〜4月1日で、TOB価格は1株あたり1953円。26日終値(1204円)に62%のプレミアム(上乗せ幅)を付けた。

EストアーはTOBに先駆けて、12月26日付でウェブ販促支援を手がける子会社のWCA(東京・港)をエイチームに売却した。別の子会社でファッションブランド企画を手掛けるSHIFFON(東京・中央)も25年3月1日にMBO(経営陣が参加する買収)で独立させる予定だ。

JGIAはTOBとBASEへの事業売却を経て、Eストアーのなかで大企業向けのECサイト構築事業を傘下に収める。JGIAは成長が見込める中堅企業への投資に特化したファンドを運用している。特にIT(情報技術)分野への投資にも力を入れていた。

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