東京電力ホールディングス(HD)は26日、福島第1原子力発電所2号機の溶融燃料(デブリ)の試験取り出しについて、2025年3〜4月をメドに2度目の採取に着手すると発表した。前回使用した釣りざお式の装置を用い、初回のおよそ0.7グラムと同程度の回収をめざす。

11月に取り出したデブリは現在、国の研究機関で成分の分析などを進めている。

廃炉の責任者を務める小野明・執行役副社長は26日の記者会見で「複数個確保できれば情報が増え、原子炉内の状況の知見の拡大につながる」との考えを示した。

試験取り出しを巡っては、カメラの不具合で作業を中断した経緯がある。カメラを交換し、11月に採取を完了したが、故障原因は現在も分かっていない。東電は引き続き原因究明を進めている。

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