超音波探傷器を使って踏切のレールを調べるJR北海道の担当者(10日午後、北海道小樽市)=共同

JR北海道は20日、函館線の森―石倉間を走行していた貨物列車が脱線した事故を受けて再点検した39踏切44カ所について異常はなかったと発表した。脱線事故現場の条件と類似する踏切を検査した。今後は類似条件以外の100踏切超にも対象を広げて検査する。

JR北は事故現場と類似条件(海沿い、レール経年30年以上、曲線、レール探傷車の再検査箇所、貨物走行線区)の24踏切について11月22日までに点検した。これらの踏切とは別に、条件から貨物走行線区を除いた15踏切は12月10日までに点検を終え異常がないと確認。19日に検査結果を北海道運輸局に報告した。

今後は過去4年間にレール探傷車でレール底部の腐食を検出し、超音波探傷器による検査で腐食が3ミリメートル以上と判定された踏切に点検対象を広げる。これまでの点検で確認した踏切などを除いた124踏切140カ所を再検査する。完了は2025年3月を見込む。

再発防止に向けた取り組みとして、レール腹部の腐食に着目した設備管理手法の構築や教育体制の充実を検討する。

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