北陸新幹線の延伸ルートを与党の整備委員会が議論した(20日、東京都千代田区)

北陸新幹線の敦賀―新大阪間の延伸ルートを話し合う与党PT(プロジェクトチーム)の整備委員会は20日、新設する京都駅の位置と京都市内を通るルートの案について、2024年中の選定を見送ると決めた。25年度末の延伸工事開始を事実上断念する。延伸工事には沿線の自治体から地下水への影響を心配する声が出ていた。

敦賀―新大阪間は福井県小浜市を経由して京都へ向かう「小浜・京都ルート」を採用するが、京都市内の地下トンネルと新しい京都駅の位置が決まっていない。

国土交通省が示す3つのルート案のうち、現在の京都駅近くで東西方向の地下ホームをつくる「東西案」は候補から外す。同駅周辺で南北方向に地下ホームを設ける「南北案」と、京都駅から2駅離れた桂川駅周辺にトンネルを通す「桂川案」の2案について、引き続き検討する。

与党PTメンバーの自民党の西田昌司参院議員は同日、記者団に「東西案は当初から地下水へのリスクが懸念されていた。地元の不安解消を優先し、(1案に絞り込む)日付はあえて考えていない」と述べた。

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