日本酸素ホールディングス(HD)は20日、オーストラリアとニュージーランドで産業ガスを手掛けるコアガスグループを買収すると発表した。買収額は7億7000万豪ドル(約750億円)。オセアニア地域でのガス事業を広げる。

豪複合企業ウェスファーマーズからコアガスグループの全株式を取得する。外国投資審査委員会などの審査を経て2025年半ばの買収完了を目指す。コアガスグループは酸素などの産業ガスや医療用ガスの製造販売を手掛けている。

日本酸素HDの浜田敏彦社長は「豪州とニュージーランドの事業基盤強化に向けた重要なステップだ」とコメントした。同社は豪州でLPガス事業を主力とするスパガスを傘下に持つ。5月には、ウェスファーマーズからも一部地域のLPガス販売事業を取得していた。

産業ガスは自社のプラントと顧客の設備をパイプでつなぐため、価格競争による顧客の奪い合いが起きにくい。世界の産業ガス大手は、同業の買収でシェアを広げている。日本酸素HDは手薄だったオセアニア地域でのシェア拡大を目指す。

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