主軸に使われブレードや風の荷重を支える「自動調心ころ軸受け」

日本精工は16日、風力発電機向けの軸受け(ベアリング)の耐久性を向上させたと発表した。損傷につながる摩耗を従来よりも9割以上減らした。風力発電機はメンテナンスや補修に時間やコストがかかるため、故障をいかに防ぐかが課題だ。耐久性を高めて安定稼働につなげる。

風力発電機の主軸でブレードなどの重さを支える「自動調心ころ軸受け」を改良した。軸受けは想定よりも大きい荷重がかかると摩耗が生じて寿命が短くなる。そこで転がりを補助する部品の形状を変え、軸受けの強度を高めた。劣化を防ぐ被膜なども採用し、摩耗をこれまでの10分の1以下に減らした。

改良した軸受けは既に北米の風力発電機への採用が決まっており、今後も米国や欧州などを中心に販売する。日本精工は軸受けとあわせて風力発電機の状態監視サービスも手掛けており、補修ビジネスも広げる。

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