新潟フードテックタウン構想について話すオイシックス・ラ・大地の高島社長(3日、新潟市)

食料品宅配を手がけるオイシックス・ラ・大地は3日、新潟を食関連スタートアップの集積地とする「新潟フードテックタウン構想」を発表した。2025年にも県内にベンチャーキャピタルを設置し、食領域のスタートアップを創出できるような支援体制を整える。コメを中心に食産業が充実している新潟で、産官学金が連携しながら新たな産業集積地の形成を目指す。

オイシックスと教育事業を中核とするNSGグループ(新潟市)が旗振り役となり、県内企業や大学なども巻き込みながら実現を図る。3日、市内で開催したキックオフイベントでオイシックスの高島宏平社長は「新潟はコメや発酵産業が盛んで、食品関連の企業や大学も多い。新潟に大きな可能性を感じている」と強調した。

イベントには地元企業や自治体関係者など200人を超える参加者が集まった。構想の実現に向け、スタートアップの成長フェーズごとにどんな支援が必要か議論するラウンドテーブルの時間も設けた。

「新潟フードテックタウン構想」のキックオフイベントにて、支援体制について議論する企業関係者ら(3日、新潟市)

今後は、教育機関や企業と提携し、起業のためのゼミの開始や、起業・創業支援システムの構築を進める。25年以降、取り組みを推進するためのコンソーシアムの設立とVCの設置を目指す。高島社長は「新潟を世界屈指のフードテックタウンに進化させ、35年には500社のスタートアップを創出したい」とした。

オイシックスは23年に、プロ野球球団新潟アルビレックスBCとスポンサーシップ契約と資本提携契約を締結している。

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