JR北海道は29日、函館線の森―石倉間を走行していた貨物列車が脱線した事故を受けて、貨物列車が走行しない区間にある踏切の検査を進めていると発表した。これまでは脱線が発生したと推定される踏切と類似した条件の貨物走行区間を対象に再検査を進めていた。範囲を広げレールの安全性を確かめる。
脱線事故では鷲ノ木道路踏切のレールの一部で著しい腐食がみられた。同社は、類似条件(海沿い、レール経年30年以上、曲線、レール探傷車の再検査箇所、貨物列車走行線区)の24踏切について22日までに超音波探傷器で再点検し、異常はないと確認した。
貨物走行線区以外で類似する条件の15踏切でも検査を行う。すでに函館線の余市―小樽間や日高線の苫小牧―鵡川間などの計5踏切は終了しており、異常はなかったという。残りの踏切についても12月中旬をメドに完了する見込み。
JR北は道内約220の踏切について、過去の検査結果の再検証に取り組んでいる。再検証を踏まえた検査対象の拡大については、点検済みの踏切などを除き優先順位をつけて検討するという。
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