プロジェクトについて説明する新潟市の三阪史也農林水産部長(28日、新潟市)

新潟市は、地元の農業者などと進めていた温暖化ガス(GHG)削減プロジェクトが排出削減量を国が認証する「J-クレジット制度」に登録されたと発表した。水田からのメタンガス削減を目指した取り組みで、今後モニタリングなどを経て認証を受け、2025年度にもクレジットの創出や販売を始める。

今回登録されたのは同市や市内の農業者、JAなどが進めている「新潟市みどりの農業推進プロジェクト」。水稲栽培の際に土壌を乾かす「中干し」期間を延長することでメタンガスの排出削減に取り組む。同手法は23年4月にJ-クレジット制度の対象となった。

「中干し」は元々、稲の過剰生育の抑制などを目的に行われてきた。中干しの期間を7日間以上延長することで土中のメタン生成菌の働きが抑えられ、GHGの一つであるメタンガスの発生量を3割削減できるとされている。

25年度は市内9法人が計105ヘクタールの圃場で中干し延長に取り組み、現状の試算では約300トンのCO2排出削減を見込む。国にクレジットの認証申請を行い、認証されればクレジットの販売も開始する予定だ。

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