渋谷工業はタイで細胞培養事業を手がける企業と販売契約を結んだ

渋谷工業は26日、ヒトが自分の病気やケガに備えるために自身の細胞を培養できる設備をタイ企業に販売すると発表した。自律走行搬送ロボット(AMR)を活用し、細胞の汚染源になる人手を介さないようにして生産効率を高めた。再生医療分野での戦略製品と位置づけて、今後も受注活動を進める。

タイで細胞培養事業を手がけるMEDEZE(メデーゼ)に2026年6月に設備を納入する。自分の細胞を自身に移植することは「自家移植」と呼ばれ、他人の細胞を移植する「他人移植」よりも免疫拒絶などのリスクが低い一方で、細胞の培養に人手が必要で大量生産が難しい。

渋谷工業は主力製品の飲料充填機で培った無菌環境をつくるノウハウを生かし、細胞の栄養となる培地の交換作業などを無菌でできるようにした。同社によると「人為的ミスのリスクも低減され、品質を一定に保てるようになる」という。

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