日本航空が2日に発表した、ことし3月までの1年間の決算では、
▽売り上げが1兆6518億円と、前の年よりも20%増加し
▽最終的な利益は955億円と、前の年の2.7倍に増えて大幅な増益となりました。

国際線の旅客収入がインバウンド需要を背景に、前の年の1.5倍と大幅に増加したことが主な要因です。

記者会見で斎藤祐二副社長は「この1年、インバウンドも含め、想定よりも非常に回復が早かった。需要の回復をしっかりと獲得できた」と述べました。

また、来年3月までの1年間の業績見通しについては、国際線の需要が堅調に推移するとみて、最終利益は1000億円と増益を見込んでいます。

一方で、2日までに発表されたANAホールディングスの来年3月までの1年間の業績見通しでは、国際線で航空各社との競争が激しくなるとみていることなどから、最終利益は減益になると見込んでいます。

斎藤副社長「国際線の日本発の観光需要 戻りにくいと懸念」

外国為替市場で円安が進んでいることについて、日本航空の斎藤祐二副社長は2日の決算会見で「国際線の日本発の観光需要については、円安の影響が大きく出ている中で、まだコロナ前の対比で50%程度の回復となっている。今の円安が進む水準では、いろんな対応策をしても戻りにくいと懸念している」と述べました。

そのうえで、斎藤副社長は「政府もアウトバウンドを増やしていくと言っているが、海外と交流することは非常に意味があることだ。市場介入の是非うんぬんは、私たちから申し上げることではないと思うが、もう少し、為替の水準については是正されるとありがたいというのが正直なところだ」と述べました。

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