キリンホールディングス(HD)は22日、子会社の協和発酵バイオのアミノ酸事業などを中国のバイオ企業に売却すると発表した。売却額は約105億円。事業譲渡に伴い2024年12月期に約290億円の売却損を計上する。
売却するのはアミノ酸とヒトミルクオリゴ糖の2つの事業。25年10〜12月期に中国バイオ大手の梅花生物科技集団に譲渡する。両事業の売上高は23年12月期で約240億円で、協和発酵バイオ全体の4割強を占めていた。なかでも医薬品や食品原料に使うアミノ酸事業は主力の1つとされていた。
ただ、近年アミノ酸は原料高や燃料高で採算が悪化。参入するメーカーも増えてコモディティー化(汎用品化)し「中長期的な収益性が見込めない」(キリンHD)という。協和発酵バイオは今後「シチコリン」など健康関連素材に経営資源を集中する。同素材は海外で記憶力や集中力に影響するとうたい、サプリメントに使っている。
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