伊藤忠は西松建設株の保有比率を上げて関係をより強化する

西松建設は22日、伊藤忠商事が筆頭株主になったと発表した。伊藤忠の議決権比率は11月21日時点で19.33%と6日時点から0.79ポイント上がり、従来筆頭だった日本マスタートラスト信託銀行(18.58%)を超えた。伊藤忠は「これまで協業が実現できており、出資比率を引き上げて一層の関係強化を図る」としている。

伊藤忠が21日に近畿財務局に提出した変更報告書によると、同社は9月17日から11月14日にかけて市場内で西松建設株を買い増した。保有目的は「取引関係強化のため」としている。

西松建設株は2019年以降、村上世彰氏らが関わるアクティビストのシティインデックスイレブンス(東京・渋谷)などが一時買い集めた。21年には西松建設が自社株TOB(株式公開買い付け)を実施しシティ側から自社の株を買い付けたほか、西松建設と伊藤忠が資本業務提携しシティ側がTOBで売り残した持ち分を伊藤忠が取得した。

西松建設は伊藤忠と組み、宮城県柴田町で官民連携による体育館整備事業に取り組むなど連携を進めている。神奈川県川崎市では伊藤忠と中大規模の木造建築プロジェクトを推進している。

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