低中所得国での医薬品アクセスの向上に取り組む世界の製薬企業の2024年度ランキングが発表され、日本企業では武田薬品工業が9位、エーザイが14位に入った。スイスのノバルティスが首位で、英グラクソ・スミスクライン(GSK)、仏サノフィがトップ3だった。オランダに拠点を置く非営利法人・医薬品アクセス財団が公表した。
財団は2年に1度、世界ランキング「医薬品アクセスインデックス」を発表している。グローバル製薬企業の、低中所得国での開発・販売状況やガバナンス体制、患者にどれくらい医薬品を届けたかなど、医薬品アクセス向上への取り組みを評価する。
財団によると武田薬品はガバナンス体制に加え、ワクチンなどの製造技術の移転が評価された。エーザイは「顧みられない熱帯病」向けの医薬品の提供に注力した。そのほか日本勢ではアステラス製薬が15位、第一三共が18位に入った。
医薬品アクセス財団のマライン・バーホフ氏は「ランキング上位のグローバル製薬企業は低中所得国でもオフィスを持って事業展開している例が多い。日本の製薬企業は低中所得国の人に選択肢を与えるために、拠点の設置やパートナーとの連携でカバーする地域を広げることを検討してもらいたい」と話す。
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