ひたちなか海浜鉄道湊線は段階的に延伸して、国営ひたち海浜公園に関係する交通需要の取り込みを急ぐ(茨城県ひたちなか市)

茨城県ひたちなか市の第三セクター、ひたちなか海浜鉄道は湊線を1.4キロメートル延伸する工事について、施工認可を国から取得した。18日付で認可を得た。今後は国の支援の前提となる鉄道事業再構築実施計画を策定し、2025年度には用地測量や詳細設計を進める。

市と同鉄道は市内の勝田―阿字ケ浦間を結ぶ湊線の14.3キロメートルについて、阿字ケ浦から国営ひたち海浜公園の方面に向け、当初は3.1キロメートルの延伸を計画。21年には国土交通省から事業許可を得ていた。

しかし資材費が高騰し、人件費も上昇。78億円を見込んでいた総事業費が大幅に膨らむ見通しになり、着工に必要な国への申請を2回延期し、当初予定していた24年の開業が難しくなった。

これを受け、市と同鉄道は新たな工事計画を策定。延伸区間を2区間に分け、段階的に施工することにした。

阿字ケ浦から1.4キロメートルの区間を先行整備し、公園の南口付近に新駅を設置する。ひたち海浜公園は国内外からの観光客が多数訪れる県内屈指の人気スポット。段階施工により交通需要の取り込みを急ぐ。

現段階では先行開業させる区間の事業費は59億円、第2工区まで含む最終的な総事業費は126億円を見込んでいる。先行整備する区間の開業時期については「事業着手から5年後を予定」としている。

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