帝国データバンクが20日に発表したリスキリング(学び直し)に関する企業の意識調査(2024年)によると、リスキリングに積極的な企業は26.1%だった。政府は支援を拡大してリスキリングを促すが、対応するための時間や人手の確保に課題を抱える企業が少なくないのが現状だ。
10月18〜31日に全国の2万7008社を対象に調査した。うち1万1133社から有効回答を得た。
リスキリングの取り組み状況について、「取り組んでいる」と答えた企業は8.9%にとどまった。「取り組みたいと思う」との回答は17.2%だった。「取り組んでいない」とした企業は最多の46.1%だった。
取り組む際の課題(複数回答可)を聞くと、「対応する時間が確保できない」が42.1%で最も多かった。次いで「対応できる人材がいない」(38.9%)、「必要なスキルやノウハウがない」(30.9%)が続いた。
デジタル化が進み、日本の雇用慣習も変わりつつある中でリスキリングの重要度は増している。政府は助成率を引き上げるなどしているが、取り組み内容(複数回答可)では「給付金・助成金などの申請・受給」が17.5%にとどまった。
帝国データバンク情報統括部の旭海太郎副主任は「従業員の意欲向上策や通常業務との調整といった民間レベルの工夫も必要だ」と指摘する。
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