記者会見する日本貿易会の安永竜夫会長(20日、東京都千代田区)

商社の業界団体である日本貿易会の安永竜夫会長(三井物産会長)は20日の定例記者会見で、自国第一主義を掲げるトランプ氏が米国大統領に就任した後も「日本企業が事業を拡大する好機はある」と述べた。日本企業の投資が現地で雇用を生み出していることを伝えていくことが重要だと指摘した。

トランプ氏は関税の引き上げを主張し、日本からの輸出には逆風が吹く可能性がある。安永会長は「米国は今後も注力すべき市場だ。総合商社による既存事業の拡大やその周辺分野への投資拡大が出てくるだろう」と語った。自由貿易の体制を維持するには「中南米などグローバルサウスの国々との連携強化が必要だ」と主張した。

化石燃料への回帰については「米国でも脱炭素に敏感な人たちはいる。脱炭素戦略は(民主党政権と)道筋は変わるかもしれないが、達成に向けた努力を続けないといけない」と述べた。

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