火災があったホクトの工場(10月30日午後、長野県上田市)=共同

きのこ大手のホクトは14日、10月末に発生した上田第一きのこセンター(長野県上田市)の火災を受け、2025年3月期の業績予想を連結、単独ともに未定にすると発表した。連結決算の従来予想は売上高が前期比2%増の812億円、純利益は同31%減の24億円だった。期末配当予想は引き続き未定(前期実績は40円)とする。

上田第一きのこセンターの火災では、延べ床面積約2万平方メートルの同拠点の3分の1にあたる作業棟が燃えた。同拠点はブナシメジのみを生産しており、同社のブナシメジ国内生産量の約7%を担っていた。工場再建には半年〜1年程度かかるという。

当面は同拠点から出荷できず、在庫処分のための費用や再建への投資、需給の逼迫による商品単価の上昇といった業績への影響を現時点で見積もることが困難とした。

同日発表した24年4〜9月期の連結決算は売上高が前年同期比3%増の359億円、最終損益が4億9900万円の赤字(前年同期は6億1700万円の赤字)だった。

全国的な荒天や夏の猛暑で市場に出回る野菜の量が減り、キノコ価格が堅調に推移したため各利益は従来予想を上回った。売上高は従来予想を2億円下回ったが、第2四半期としては過去最高だった。

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