工作機械の売り上げが中国や北米で落ち込み過剰人員から赤字に転落(浜松市の本社)

工作機械製造や自動車部品加工のエンシュウは14日、2025年3月期の連結最終損益が3億円の赤字(前期は2億2100万円の黒字)になる見通しと発表した。従来予想の最終黒字3億円から一転、赤字に転落する。中国や北米で工作機械の売り上げが落ち込み、堅調な部品加工を加えても賄えない。希望退職を募り経費削減を急ぐ。

売上高は前期比5%減の228億円を見込み、従来予想を29億円下回る。うち23億円が工作機械の下振れだ。中国の景気停滞や米大統領選に伴う投資判断の遅れが響く。日本国内でも電気自動車(EV)シフト前の端境期で投資が進まない。年間配当金は従来予想の14円を10円に引き下げ、13円だった前期から3円減とする。

希望退職は予定日の12月31日時点で満50歳以上の正社員やシニア社員を対象に30人ほどを募る。会社都合の退職金や割り増しの支給、再就職支援を用意する。業績に見合う生産体制に縮小し、役員報酬減額なども加えて損益を改善する。

同日発表の24年4〜9月期連結決算は売上高が前年同期比5%減の111億円、最終損益が6億2600万円の赤字(前年同期は9000万円の黒字)だった。

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