西谷と山本商事が共同で企画した「ENJOY BOUSAI あったかフードボックス」(13日、山形市)

防災・日用品販売の西谷(山形市)と防犯・防災製品を手がける山本商事(京都市)は、災害時でも手軽に温かい食事を楽しめるキット「ENJOY BOUSAI あったかフードボックス」を共同で企画し、販売を始めた。付属の発熱剤に水を注いで蒸気を発生させ、非常食を温める。

ドライカレーや五目ごはん、スープなど1日分の非常食と、外ケースや中ケース、発熱剤6個がセットになっている。ケースは普段は収納に、災害発生時は加熱に使える。

中ケースに温めたい食品を置いてフタをし、外ケースの底に発熱剤を置いて180ミリリットルの水を注ぐ。中ケースを重ねて10〜20分待てば、缶詰やレトルト食品、パックご飯などが食べごろになる。離乳食や野菜も温められる。

企業や団体向けは20個から注文を受け付ける=西谷提供

西谷は企業や団体を対象に20個から注文を受け付ける。1個あたり税別7000円程度を想定している。

百貨店は個人向けにネット通販する。仙台市の藤崎は12月20日まで同6300円で、大丸松坂屋百貨店は12月3日から同6600円で、それぞれのオリジナルセットの注文を受け付ける。

西谷はこれまでも常温でおいしい非常食のキットを企画し、販売してきた。防災士でもある西谷友里取締役は1月の能登半島地震を受けて消費者の声を聞き取り、温かい食事への高いニーズを踏まえ、加熱機能のあるケースを手がける山本商事と連携することにした。

西谷氏は「このボックスを普段から身の回りに備えておき、災害発生時も温かい食事を当たり前に楽しんでほしい」と話している。

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