富士フイルムホールディングス(HD)が7日発表した2024年4〜9月期の連結決算(米国会計基準)は純利益が前年同期比3%減の1103億円だった。デジタルカメラや半導体材料などは好調だったものの、ヘルスケア部門の利益が落ち込んだほか、為替差損や株式評価損を吸収できなかった。
事前の市場予想の平均(QUICKコンセンサス、1206億円)を下回った。午後2時の決算発表後、株価は一時前日比127円安の3510円まで下落した。終値は前日比122円(3%)安の3515円だった。
売上高は9%増の1兆5147億円、営業利益は8%増の1356億円だった。営業利益は4〜9月期としては3年連続で最高益だった。部門別の営業利益では、デジタルカメラの新機種が伸びた「イメージング」が34%増の662億円だった。先端向けが好調な半導体材料などの「エレクトロニクス」も2倍の396億円に拡大した。
一方で、バイオ医薬品の開発・製造受託(CDMO)事業を含む「ヘルスケア」はCDMOの先行投資がかさみ営業減益だった。「ビジネスイノベーション」は複合機がOEM(相手先ブランドによる生産)先の在庫調整の影響を受け振るわなかった。
25年3月期通期の業績見通しは売上高が前期比6%増の3兆1500億円、純利益は3%増の2500億円とする従来予想を据え置いた。ただ、税引き前当期純利益は為替差損などの影響を織り込み従来予想から50億円引き下げ、2%増の3250億円とした。
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